揖斐谷の夏7 超広角ズームレンズで揖斐谷の星空を撮る
2017年8月19日22時21分撮影。 α7RM2+FE16-35mm F2.8 GM の16mmで撮影。 。ISO800、F/2.8開放、1分20秒、赤道儀使用、後処理としてダーク補正。 秋の銀河のやや下にカシオペヤ座、その右にアンドロメダ銀河。カシオペヤ座の下にペルセウス座の二重星団。 |
2017年8月19日22時31分撮影。 α7RM2+FE12-24mm F4G の12mmで撮影。 ISO1600、F/4開放、1分20秒、赤道儀使用、後処理としてダーク補正。 秋の銀河とカシオペヤ座、その右の雲の中にアンドロメダ銀河が見える。 |
一向に天候が定まらない。 夏雲も恋しいが、満天の星空はもう2ヶ月見ていない気がする。 ペルセ群撮影に向けて、Eマウント超広角ズームレンズ2本を試用する機会を得た。実際のペルセ群極大の夜は、前掲の通り雲が多くて思うような結果は残せなかった。 さて次の実戦投入に向けて両レンズを撮り比べてみた。実際は満天の星空にはほど遠く、星空を探してはレンズを向けるということに留まったが、それでも得るところがあった。 星は究極の点光源といえる。 究極の点光源を撮影する星野撮影・星景撮影ともに四隅のサジタルコマ収差の具合が最も気になるところである。また、中央部分の銀河の描写も合わせてチェックした。 【上の画像】 GMの名を冠するだけあって、見事な描写の一言に尽きる。開放F値2.8、82mmのフィルターがフロントに使用でき、それで680gに収めている。 フランジバックの短いミラーレスカメラの特性を生かして、これだけコンパクトに設計されたことにまず驚く。 中央部の描写は繊細かつシャープで高い解像力を見せる。見事というべきだろう。四隅は収差がやや目立ち、試用したレンズの個体差だろうか特に片隅の収差がやや目についた。高次元の話ではあるが。天候が悪くて自前の FE16-35mm F4 ZA との比較はできなかったが、星撮りに限っていえば 16mm F2.8 は間違いなく上のランクであり、定番の1本となることは間違いない。 【下の画像】 Eマウントの超広角ズーム。開放F値を F4 とし565gに収めている。フロント・リアともにフィルターを装着することができないのが残念。 上の画像とEV値を揃えるためにISO感度を上げて撮影したが、そのため画質はやや荒れている。満天の星空であればISO感度を下げて露光時間を延ばし、ダーク補正て対応したいレンズである。 描写は12mm超広角レンズとは思えない見事なもので、中央部のみならず四隅の画質も驚くほど優れている。 比較はしていないが、24mm域は他のレンズにまかせて12mm単焦点と考えて使いたくなるレンズである。そう考えても、565gは恐ろしく軽い、と感じる。フランジバックの短さを設計に生かしたミラーレスの底力を感じさせる1本である。超広角レンズの定番の1本となることは間違いない 簡単に両レンズについて触れた。それぞれに優位性があり、どちらも捨てがたい。 さて、実戦はどうするか。 もちろん両レンズとも投入するに越したことはないのだが、さすがにつらい。 もっとも晴天を願う方が先ではあるが。 (20170820記) |