20130917 台風一過の秋の星空を撮る(マウスを重ねてください)
2008年の局地的豪雨を知っているだけに、不安なまま夜を明かした。
大雨と暴風が去って揖斐谷では大きな被害はなかったものの、道路には一面落下した木の葉や倒木が覆い、おまけにイノシシの死体まで横たわるというまるでジャングル状態。
しかし夕方には空気が入れ替わり、夜11時には外気温は16度まで下がり、秋の夜へと一変した。
2時半頃、月が西の山に沈むのを待って自宅前へ出る。
お手軽なポータブル赤道儀を据えて、これまたお手軽にcoolpixAをセット。
画像は30秒露光の6枚画像をコンポジット処理したもの。
右下に昴(プレアデス星団)、銀河を挟んで左にカペラ。
この下にはオリオン座も出て、冬の夜空を彩る星たちで東の夜空は賑やかだ。
明け方まで現像していて、びっくり。
昴とカペラの間にカリフォルニア星雲が赤く写っている。
コンパクトデジタルカメラでもこれだけ写るようになるなんて、銀塩時代からは想像も出来ないことだ。
ところでその前に帰宅途中の車を走らせると、道の駅で三脚を構えている人の姿が見えた。
一瞬だけれど、ポータブル赤道儀をつけているようだったので、通り過ぎてからバックして戻った。
ライトを消して道の駅に入ると、月明かりの中で銀河を探しておられた。何でも愛知県から来られたとか。
こんな所に住めてうらやましい、と僕に。
そうだろうなぁ、僕の村にはコンビニ1つないけれど夜空だけはある。
けれど最近街路灯が多くなって、かつてのような星空の感動は薄れてきているように思える。
街路灯の高さを低くするだけで、かなり違うように思うのだけれど。
現に条例で高さを規制して星空の見える村を目指している所もある。
かつて「星の降る里」をうたった僕の村だったけれど、広域合併で今は知らない人も多い。
1978年、僕は徳山村に住んでいた。揖斐川本流最奥の集落「塚」だ。
当時村には自販機はまだ1台もなく、街路灯も数えるほどしかなかった。
そこで僕は満天の星空を見ていた。まるで落ちてくるのではないかと思えるほどの星たちが輝いていた。
それが恋しくて、今は山に登って星を見ている。