201308 Meg、星夜に 「ヒャッ ハァー!」(北アルプス後立山連峰唐松岳)


※間断なく吹き付けるガスは、山頂一帯を深い霧で覆い続けた。
夜8時過ぎた頃はまだ、ときどき星が見られるものの霧が晴れる気配はなかった。
しかし日付が変わろうとする頃、冬を思わせる強風が霧を吹き飛ばした。
雲間には半月を過ぎた月齢22の月が顔を出していた。

白馬村の町明かりと星たちを従えた月を背に、夜空に向かって叫んだ。
夢と希望を身にまとい、文字通り世界に向かって羽ばたこうとしているMeg。
頑張れ!Meg!
心からのYELLを送る。

月の上にはプレアデス星団(昴)の星たち、月のすぐ右下にはおうし座の一等星アルデバラン。
月の左にはぎょしゃ座のカペラ、その下にはふたご座のカストルとポルックスに並んで木星が輝く。
右下には真夏のオリオンが顔を出そうとしている。

強風が吹き付け、体感的には氷点に達するのではないかと思われるほど凍えた。
だが心は、どんな時も熱く強くありたいと願う。


※※※※※※※※※※※※※※※【20130905追記】※※※※※※※※※※※※※※※


2013年9月5日夜、成田からMegは飛び立った。

僕は餞別代わりに、Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-EDをプレゼントした。
僕が使ってきた歴代のデジタル一眼レフ、D100、D2X、D200、D300、D3sと共に歩んできた、苦楽を共にしてきた相棒だ。
絶対の信頼を置いてきた相棒だ。

今このレンズは、Megのバックパックにあり、きっと世界と出会う架け橋となることだろう。
僕はそれが何よりもうれしい。