※画像にマウスを置いてください。アクティブコンテンツを許可してご覧下さい。


20090104 年の初めの流星群−しぶんぎ座流星群−

2009年はガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡で夜空を観察してからちょうど400年。
これを記念して、今年は「世界天文年」と定められている。
その第1弾として、1月4日午前3時半に極大を迎えると予想される「しぶんぎ座流星群」がやってくる。
この流星群の撮影を白馬山麓栂池高原でねらうことにした。

「しぶんぎ座」とは、現在では存在しない「壁面四分儀座」という星座名。
ペルセウス座流星群、ふたご座流星群と並ぶ三大流星群の1つだ。
しかし、これらの流星群の極大は数日に及ぶのに対して、しぶんぎ座流星群はわずか数時間と短い。
幸い極大予想時刻には月が沈んでいるため、観察に好都合。果たして見られるか。

撮影場所は栂池高原を見下ろす前山に決定。
前日の日中にスノーシューで山頂までトレイルを付け、撮影場所をフラットにならして、クリノメーターで方位と仰角を確認し準備万端。
夜10時過ぎに一度様子を見るが、流れる気配がないので2時間ほど仮眠をとって、12時過ぎに登り始める。
空気は冷え込んでいて、冷気は防寒着をも突き抜けてくるが、おかげで雪はよくしまっていて登りやすい。
セットしていると、時折流れる流星を確認。放射点にカメラを向けて5秒間露光で連続撮影を続ける。
ポットの熱い紅茶を飲もうとするものの、蓋が凍りついて開けられない。無風だが、恐ろしく冷え込む夜だった。

さて正確にカウントしたわけではないが、事前の予想に反して3時台よりも4時台の方が多く流れ、おそらく1時間当たり30個を超えていただろう。
ただし必ずしも放射点から流れるわけではなく、流れた軌跡を遡ると放射点にたどり着くことになるので、カメラの画角を外れているものが多かった。
上に揚げた画像は、北斗七星の下を流れる流星。放射点に近いところから流れ始めていることがよくわかる。
それにしても4時少し過ぎだったか、一度機材の撤収にかかった時だった。辺りが明るくなるぐらいの、特大の火球が横切ったのには驚いた。
あれほど大きな火球を見たのは初めてで、最初は人工衛星の落下を疑ったほどだった。
4日1時から4時半までに火球は少なくとも2個は出現したと思うが、いずれも撮影時間を外してしまい、残念。