夜叉ヶ池(1099m)
2004年7月3日
岐阜県揖斐郡坂内村川上より

連日の猛暑に、梅雨が明けてしまったのかと思いたくもなるこの日。暑さを避けて早朝の夜叉ヶ池を登ることにした。早朝に登る理由は暑さ対策ともう一つ、昼前から伊吹山へ登ろうという虫の良い計画である。さすがに伊吹山は軟弱にドライブウエイを利用し、花の撮影に徹することとする。まずは夜叉ヶ池への単独行。池ノ又林道終点の駐車場到着が5時50分。1台もいないだろうと思ったら、なんと先客が1台(写真左)。出発は6時丁度。写真右は登山道横に咲くコアジサイ。
雲は多めだが、雨が降るような天気ではない。しばらく歩くと登山道の向こうに夜叉壁が顔を出した(6時20分、写真左)。まもなく雲の切れ間から日が差し始めた(6時28分、写真右)。
谷筋は水量が豊富で、湿った山地に咲くオオバギボウシもいくつも見られた(写真左)。登山道に差し込む日は、真夏そのもの(写真右)。
幽玄の滝は涼しげな水しぶきを上げていた(6時57分、写真左)。滝の周辺にはオオバギボウシとシモツケソウの花がたくさん咲いていた(写真右)。ここで今日初めての小休止。風はなく、もう汗びっしょりである。
7時07分、昇竜の滝(写真左)。この後、夜叉壁の登りとなるが、ロープを頼りに登る。毎年の山開きにあわせて登山道は整備されているようだが、年々痛みがひどくなっていように思う。一度堆積した土壌が流出し始めると、次々と岩肌を露出させていく。そのためにまた登山道を拡幅・整備することになる、そんな悪循環があるのかもしれない。7時24分、夜叉ヶ池に到着(写真右)。池の水量はまだ豊富で、周囲には立ち入りを規制するトラロープが張られていた。稜線には三周ヶ岳と三国岳を示す標識まで立てられていた。
稜線を少し登ると、夜叉ヶ池の向こうに日野山を望むことができた(写真左)。写真右は夜叉ヶ池と三周ヶ岳への登山道。ほんの少し休憩して、7時40分に帰路につく。
写真左は往路に撮影できなかった、ノリウツギの花。何組かの登山者とすれ違いながら、駐車場着が8時39分だった。登山者の車は増えていたが、満車状態を予想していただけに、少しばかり意外だった(写真右)。それにしても早朝にもかかわらず、暑い登山だった。

※夜叉ヶ池は今年から池周辺での火気がすべて禁止となった。これまでは焚き火やキャンプについては禁止されていたが、今年はそれが強化された。ガスコンロで湯を沸かして、カップ麺に注いで食べる光景をよく目にするが、夜叉ヶ池は擂り鉢状になっているだけに、捨てた汁はすべて池を汚染することになる。近年ヤシャゲンゴロウが激減していることからも、登山者のマナーについては十分な喚起を呼びかけたいと思う。またペット同伴も禁止となっていることと、池周辺の散策路の整備も、登山者の歩行範囲の制限ということであれば大いに歓迎したい。