M45プレアデス星団 和名は昴(すばる)





プレアデス星団はおうし座にある散開星団、メシエ番号は45、和名は昴。
日本では古くから六連星として親しまれている。
丹後国風土記に「其七豎子者」とあり、いつの間にか1つの星が流れ星となって消えたため6つになった、とか。
それはないことだけれど、浦島太郎伝説とも関わりのある星としても知られている。
清少納言は『枕草子』で「星は、すばる。彦星。夕づつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。」(第239段)としている。

秋の夜更けに夜空を見上げて欲しい。
少し街明かりが避けられる所なら、肉眼でもその存在は分かるだろう。
秋の星空を見上げていると、冬の星座の露払いとして東から昇ってくる。
秋の夜長に昴を見ていると、その右下からはおうし座の1等星アルデバランとヒアデス星団が、そして左からはぎょしゃ座の1等星カペラが登場してくることに気づく。
賑やかな冬の星座の季節は、すぐそこまで来ている。

プレアデス星団の恒星間に青白く輝くのは恒星の光を反射する星間ガスで、散開星団の恒星との関係はない。
プレアデス星団は若い星たちだが、核融合反応が非常に速く進行しているため青白く輝いている。
M45の寿命は比較的短いと考えられているが、残念ながらそれを見届けることはできそうもない。



2021年10月2日23時34分撮影
350mm(APS-Cモードで525mm)、ISO6400、f6.3、合計露光時間1020秒(60秒×17枚)を後処理としてダーク減算後に加算コンポジット処理、赤道儀で恒星追尾撮影
α7RM2 + E 70-350mm F4.5-6.3 G OSS




季節は夏から秋へ









「暑さ寒さも彼岸まで」は死語と化したのか。
ともかく暑すぎる毎日が、10月中旬になっても続いている。
本当に秋はやってくるのか、、、いささか疑いを持ってしまうが、星の巡りは確実に秋が訪れている。

西の空には夏の大三角が沈もうとし、秋の淡い天の川へ変わろうとしている。
カシオペヤ座の南、画像上端にはアンドロメダ座大銀河M31が顔を出している。
夏の夜のようなもやっとした空気で、シーイングはよくない。
さわやかな秋の空気は、いつやってくるのだろうか。



2021年10月2日21時58分撮影
18mm、ISO800、f1.8、合計露光時間180秒(45秒×4枚)を後処理としてダーク減算後に加算コンポジット処理、KANI 角型ソフトフォーカスフィルター使用、赤道儀で恒星追尾撮影
α7M3 + FE 18mm F1.8 GM