20150220 横たわる冬の銀河−揖斐谷−



先週の検査結果を聞きに大学病院へ。
陰性の検査結果でMRI検査は当面は必要ないとのことに、ひとまずほっとしている。
養生第一、心しなければならない。

春は別れの季節と決めている。
身内に限っても、僕が物心ついてからはすべてこの季節に他界している。
学生の頃、大切な人を失ったのも春だった。

昨年の春は山仲間のRinが他界した。
GJWV時代の彼女とは一緒に山へ行くことはなかったが、20年近く前からみんなでよく山を歩くようになった。
最後の山行は八方尾根から登った唐松岳だった。
またいつか来ようと山頂を踏むことなく引き返したことが、今となっては心が残る。


夜帰宅してみると、覆っていた雲が晴れていた。
恐ろしく寒い冬晴れ。
深夜には冬の星座は西へ沈み、春の星座が登場していた。

左にひときわ明るい木星が輝く。
そのすぐ下に、かに座の散開星団M44プレセベ星団が色とりどりに光を放つ、かに座の宝石箱。
M44の右下にふたご座のカストルとポルックス。
銀河の中にぎょしゃ座のカペラが光る。

2015年2月20日23時16分撮影。
Nikon D800 + AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED。
ISO400、f2.0、2分、赤道儀使用、
2枚画像を加算平均でコンポジット処理。






20150221 ボーデの銀河



日付が変わる頃、国道を走る車もめっきり少なくなった。
月明かりがないため、比較的透明度の高い星空が広がる。
これなら写るかなと、赤道儀のバランスをとり直して、望遠レンズを天頂に向けた。

おおぐま座の北斗七星付近にある銀河。
中央の渦巻銀河がM81、その右下に葉巻のように見えるのがM82。
M81の左上にはNGC2976、右上にはNGC3077が写っている。

M82は2014年1月に超新星爆発が発見され、SN2014Jと名付けられた。
ロンドン大学の学生が実習中に発見したことで有名になった。
その後は減光を続けて、今では銀河と一体化して識別することはできない。

本当はもっと感度を落として長時間の露光を重ねなければならないが、寒さが限界。
数枚撮って撤退した。

2015年2月21日0時46分撮影。

Nikon D800 + AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)、Ai AF-S TELECONVERTER TC-17E II。
340mm、ISO1600、f4.8、3分。