20131022 オリオン座流星群−福井県境冠山−

22日未明、2時30分の月齢16.7。満月を2日過ぎただけの明るい月が煌々と照らす。
月明かりを避けて、カメラをセットしてひたすら待つ。
あきらめかけた時に一筋の流星が流れた。
やはり、粘ってなんぼかなぁと、つくづく思った1枚。
流星の経路の上にふたご座、ひときわ明るいのは木星。

実は日付が変わる頃までは、ひっきりなしに雲が生まれて上空を覆っていた。
雲の隙間から星が出ているのがわかるが、北極星は見えない。
赤道儀を担ぎ上げるのをあきらめて、固定撮影に絞り込んだ。
少しずつ雲はとれてきたが、おかげで月明かりが容赦なく降り注ぐ。
3時過ぎに切り上げて下山する時には、三脚は夜露でまるで雨に濡れたようだった。
結露防止ヒーターのおかげで、レンズの結露対策は万全。
一人大きな音で音楽を鳴らしながら空をじっと見上げる姿は、端から見ると異様かもしれない。
まあ誰もいないことだし、熊との遭遇は遠慮したいからやむを得まい。

オリオン座流星群の母天体はハレー彗星(1P/Halley)。
約3000年前、日本では縄文時代晩期に彗星がまき散らした塵の中に地球が突入する。
2006年にいきなり活動が活発化したが、2010年を過ぎたあたりから少しずつおとなしくなっているように思う。
次の活発化は2080年頃と言われているが、その頃には僕は生きてはいない。

Nikon D3s + AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G ED、プロソフトン(A)使用。